先週末はニューヨーク北部のFinger Lakesと呼ばれる地方に演奏へ。こんな季節にさらに寒いところへという感じですが、氷河が作り出した指の形をした長細い湖が並んでいる美しい場所です。夏はNYCなどから避暑地、アウトドアのためたくさん人が来て賑わいますが、冬はかなりの寒さです。
1日目は、Ithaca(イサカ)という町に着いてライブのプロモーションも兼ねて地元のラジオ局で、インタビューと演奏。早く着いたのでレコードコレクションを見せてもらいました。アメリカのラジオ局は大学がやっている場合が多いのですが(ここもそうでした)、最近はネット、メディアの影響もあり、学生たちもラジオ自体への興味が薄れてきているということでプログラムも減っているようで寂しいです。
ラジオが終わると隣町のTrumansburgへ。演奏した場所は、外から見るとパルテノン神殿を思わせる見た目で、聞くと古いギリシア風の元教会を改装して今はコンサート、ダンスなどのイベントに使っているそうです。なぜかこのエリアには、このようなギリシア風の柱をちょこちょこ見かけました。こういう教会は、天井が高く響きますが、時々響きすぎることもあり、全体の音響は良くても細かいところがぼやけてしまうことがあります。この場所は何とか大丈夫でした。お客さんはギタリスト率がとても高かったです。
演奏したTrumansburg Conservatory of Fine Arts
翌朝、ディレクターのGeorgeが近くにとてもきれいな滝があるからということで少し歩いてきました。この地方にはかつてアメリカ原住民がたくさん住んでおり、今でも場所の名前はネイティブアメリカンの名前をよく見かけます。そしてこの滝もかつて彼らの聖なる場所として崇められていたと聞き、実際にこの氷と雪の間から溢れ出て落ちる滝を見ているとそれも頷けるなと思いました。滝が高く、水が落ちて着地するまでの距離が長いため、途中で水が氷るのが見えました。
次の町はさらに北上しAuburnという町へ。この町のダウンタウンにあるシアターで、とても良い場所でした。スタッフが暖かく迎えてくれ、接してくれるとこちらもやる気が出ます。アコースティックギターのコンサートをやるサイズでちょうど良い大きさのシアターでした。
Auburn Public Theater
翌朝、同じシアターでギターのワークショップを教えました。高校生から年配まで10人ほどが参加し、それぞれ弾くスタイルも趣味も違いますが、まず自分の用いているDADGADチューニングをやってみようと提案し、それでみんなチューニングを変えてそこでコードや音の並びを紹介しました。初めての人も多かったですが楽しんでくれたようです。そのあとは自分の曲の作り方、ループのやり方などをデモンストレーションを交えてやりました。それにしてもみなさんギターが本当に好きで、それを見ているとこっちも嬉しくなったきます。
ワークショップ終了後、受講者のみんなと。
雪と氷のフィンガーレイクス地方でしたが、先週末は幸い雪も降らず無事演奏を終えて南下してニューヨークまで帰ってきました。