最近ブログはあまり書けていませんが、相変わらず演奏は続いています。3月の終わりは久しぶりに長いツアーに西海岸へ。Northwestと呼ばれるオレゴン州とワシントン州で演奏してきました。シアターから、ポートランドのお寺、そしてネイティヴアメリカン博物館の隣でのコンサートまでいろいろと色んな人の前で弾きました。
ツアー先で相変わらず色んな人に会い、話を聞くことも多いですが、最近よく思うのが、人の気合の入ったアウトプットが少ない気がすることです。これは自分も含めて思うことですが、ちょっとした表面的なものはみんなたくさん外に発信していると思いますが、その中からディープなものを見つけたり、感じたりすることがあまりません。おそらく自分達は今、そこまで考えてなくても生活できる環境に生きているのでしょう。
音楽を聴いていても、これはすごくクリエイティブだ、すごく伝わってくるというのが少なく、自分自身の音楽もそれを戒めながら向き合っていかないとと思います。ワシントン州の州都オリンピアに、レコード店をやっている友達ジェームスがいます。いつも向こうに行く際には彼の家で僕が好きそうな、でも知らないであろうミュージシャンのレコードを自分で作ったチューブアンプでかけてくれます。その言葉では言い表せられない豊かな音楽を聴いていると、音がストレートに自分の中に入ってきます。アコースティックギターをライブで良い音で伝えるのは容易ではありませんが、自分が彼のレコードプレーヤーとスピーカーのようになり、こういう感じをライブに来た人達に届けることが出来れば理想だなと思いました。
また2カ月にジョージア州で現地在住の日本人の方と知り合い、先月の同州でのライブにもまた奥様と共に遠方まで足を運んで下さいました。日本人が全くいないような場所に来てもらったこともあり、ライブ後話をしていてお茶をすることに。そこから繋がりが出来、今週はライブなしでアトランタを訪れました。とても暖かい時間を過ごすことが出来、自分のこれからの音楽表現に変化が出てくるであろう素晴らしい機会を作ってもらいました。この縁もきっかけに、上述の深いもの、正直なものをミュージシャンとして発信していくことの大切さを実感しながら今日はニューハンプシャーのライブへ向かいます。